ここ数年のことですが、今年も北海道とは思えない暑い毎日。キュウリが良く取れるシーズンになりました。我が家の家庭菜園では毎日のように2,3本のキュウリが取れます。うっかり大きくなりすぎるとわんこの「まぁぶる」のおやつになります。そのキュウリ。サラダに入れるとき、みなさんはどのように切っているのでしょう。輪切り、斜め切り、千切り? ところが先日、ある料理番組を見ていると、サラダにはサイコロ状がいいと紹介されていました。そんなのを見て、夕食で我が家のサラダが出てくると、なんとサイコロ状のキュウリ。触感とドレッシングの混ざり具合が確かにおいしい。さすがは妻だと感心。それはさておき、たくさんの具材があるサラダにキュウリをスティック状の縦割りにする人はめったにいないでしょう。ハーモニーのためには縦割りはだめなようです。

 ちょっと話は変わります。今、ボクは道教委と交渉をするお仕事をしていますが、お役人の方々は物事をよく知っているし、ほんとうに一生懸命仕事をする人が多いのですが、とにかく多様性がない組織だなあと感じることが多くあります。担当課という縦割りになっていて、なるべく隣の課とは干渉せず、自分のテリトリーでだけ業務を完璧に遂行します。だから、2,3年の異動があってもいいのかもしれません。

 例えば私たちの長時間過密労働を考えるときに、部活問題を取り上げたとします。このことは部活の顧問押しつけ、専門性、手当、審判資格取得の押しつけなどの部活直接の問題から、労働時間の問題、青年教職員の病休・早期退職、教員志望者減少、教員不足など全てがつながり、果ては授業の質低下に結びついていきます。こうした事を指摘して交渉しようとすれば、「部活」「働きかた」「勤務条件」「教員採用」に該当する担当課と一同に介して話をしないといけませんので、道教委は対応しません。道教委はいつの頃からか、労働条件に関することだけ労働組合と交渉するという立場を取り、交渉したくないときは管理運営事項を含んでいるので回答しない。という訳のわからない作戦を取ります。例えば上記のことで言うと、部活のことから教員不足に影響し、職場では多忙化が進みます。立派な労働条件の話だと思うのですが、管理運営事項の教員採用に関することを含むので回答しないということになります。

 こうした官僚の縦割り社会は、変化のない時代にはいいかもしれませんが、今のように問題噴出の時には極めて非効率で破滅的な結果(教員不足・教員の過労死)をもたらします。しかも教育は教員だけではなく、生徒、ひいては未来の社会に影響します。明治維新期にも勝海舟は幕府のお役人に対し同じようなことを言っていて、黒船来航をきっかけに江戸幕府は社会の変化に対応できず、結局は倒幕を目指す内戦につながりました。

 多くの問題が絡み合って学校が壊れかかっている今、教育行政はいつまで縦割りを貫くのか。サラダのキュウリを食べながら考えて欲しいものだと思

います。 写真は本部飯と教え子から直送のウニと娘の実習先でもらったメロンです。キタムラサキウニとエゾバフンウニ、どちらがどちらか分かるあなたは通ですね。