4月の発送物を各分会に発送しました。なかなかあわただしい時期。発送物に目を通してもらえるだろうか?とドキドキしながら送ります。
今回の発送物で目にとまったのはお二人の文章です。
一人目は長らく高教組で活躍された全副委員長の松野修江さんが定期大会で語った言葉から、女性部通信「太陽」に寄せた文章です。紹介します。
(前略)最後の5年間は学校現場から離れていたため、コロナ禍の学校の大変さなどを実感できないまま過ごし、みなさんの思いにどれほど寄り添えたのかと、申し訳ない気持ちも多々あります。
それでもあえて私はみなさんに呼びかけます。「Stand up! 立ち上がれ」、と。立ち上がれば風当たりも強くなり、辛いことも多くなりますが、遠くが見えます。立ち上がって声を上げれば、必ず誰かが見つけて応えてくれるからです。
あなたの望みをかなえるために、あなたに代わってたたかってくれる人はいません。でも、ともにたたかってくれる人は必ずいます。そのためにあるのが労働組合、教職員組合ですが、それは「お金を払って代わりにたたかってもらう」組織ではありません。私たちひとりひとりが学び、つながり、自分のパワーを自覚して立ち上がることが、組合の力を強くし、現状を変えることが可能になります。もちろん、今はとてもそんな状況ではないという方は無理をせず、でも常にアンテナだけは立てて、できれば目を上げて仲間たちのたたかいを見つめながら、いつか立ち上がる日のために力を蓄える時期としてください。
権利はたたかってこそ得られるもの、たたかわなければ奪われるものです。残念ながらこれは人の世の常であり、これからも勝ちとった権利を奪おうとするたくらみは続くでしょう。それでも、そんなジグザクをくりかえしながらも世の中は進歩してきました。
「労働組合なら『憲法や平和』とかより『賃上げ』を」ということは、組合内外でよく言われたものです。しかし今、憲法と平和を守るたたかいと賃金や教育費を増やすたたかいが決して対立するものではなく、明白に一致することが(残念ながら)明らかになっています。
そんな時代に、元教師のはしくれとして、「教え子を再び戦場に送るな」の誓いのもと、「こんな時代を手渡してごめんなさい」と子ども・若者たちに言わずに済むよう、みなさんのたたかいに注目しつつ、私も自分なりに世の中の理不尽に抗い続けていきます。
長い間、大変お世話になり、ありがとうございました。さようなら。
一緒の職場で2年間働き、何度も教えていただいたことはありましたが、改めてじーんとします。次は、養護教員部長になった本間康子さんが、寄稿したクレスコ4月号から寄せた文章です。
学校は「幸せに生きる」を学び合う場です。私は養護教諭です。保健室はしばしば「幸せではないカラダ」が流れ着いてくる場所ですが、どの子もちゃんとカラダの奥にダイジにしまっているので、ゆっくり時間をかけて一緒に種を探します。なかなか見つからなくてじりじりと苦しい時間だけが過ぎていくように感じることもありますが、種を探しながら共に過ごした時間の積み重ねが、私たちを「幸せに生きる」を学び合う仲間へと育ててくれます。残念ながら今の学校にはせっかく探し当てた種が芽を出せなかったり、そもそも種を探し合う時間すらないという状況も確かにあります。芽をつぶしているのは何なのか、時間を奪っているのは誰なのか、これは学ぶだけではなく、正体を明らかにしてたたかわなくてはなりません。だから組合がダイジなのです。学び合い、たたかう仲間になってくれませんか?「幸せに生きる学校」をともに創りましょう!
最近、クレスコ( 2023.4 月号)に寄稿した文章です。「仲間」を見つけることが難しく なって長い時間が経ちました。 15 年前、初めて部長を務めたときに、組合の、その中で も特に 養教部は「絶滅危惧種」だと笑いながら言っていました。再任いただいた今回、もう笑わない覚悟です。とはいいつつも、楽しくない場所に人は寄りつきませんから、ゲラゲラ笑いながら深く学べる養教部を目指していまいちど頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
この種っていう言葉がボクは大好きです。どうしても今の学校は「身につけるべき資質・能力」や「どこの大学に入れるか」なんてばかげたことばかり気にして、子どもたちが何を求めているのかを見失っているように思えるのです。種にはしつけは必要ありません。水をあげて芽が出たらたまに水をあげて陽の光を当てれば良いのです。肥料はほどほどにと、学習指導要領を読み過ぎの人達には言ってあげたいですね。