先週のことだ。石狩教育局が「わたしの取組」という交通規範や、体罰・不適切な行為の根絶というカードを作って、署名をさせて携行し、もう一枚を机上に置くようにという通知をしたらしく、石狩管内の高校の教員に配られた。
まったくばかばかしい。似たような取り組みはこれまでもあったような気もするが、署名をして掲げれば事故が減ると思っているんだろうか。まったくこんな提案をすること自体、単純思考ではないだろうかと思う。仮に提案者がいても、道教委内(石狩教育局)の組織の中でストップがかからないことが教育の劣化を招いているように思う。
厳重に道教委に抗議した。
しかし、ある学校からこんな報告があった。
朝の打ち合わせで「これを携行していないと、処分の対象になる」と言われたというのだ。さすがにこれは見逃せない。本日、校長に電話をかけて真意を聞いた。すると、「それは誤解だ。携行していなければ、事故・違反をした時の処分内容が変わるかもしれない。ということだ。」という。ボクは言った。「それは本当ですか?例えば60㎞オーバーで捕まったとします。その時にカードを持っていたらこういう処分、カードがなければ違う処分。そんなことがありえますか?」というと、「いや、そういうことがあるかもしれないということだ」と答えた。ボクは「それは信じられない。それは道教委が言ったんですか?石狩教育局が言ったんですか?」と聞くと、「私の考えだ。職員の皆さんに協力してもらいたいと思って教頭からそのように伝えた。」という。「そうですか。そのように処分をちらつかせて職員に署名させるというのはまさにパワハラですよね。署名させるということの重みがわかっているんですか?」というと慌てた。「いやいやそんなつもりはないです。協力を願っただけです。」。ボクは言った「それはあまりに認識が浅い。校長はそう思うかもしれないが、受け取るほうはそうは思いませんよ。まさにパワハラです。交通事故を減らしたい、それはわかる。そして、多くの職員も同じように思っている。しかし、実際に事故を起こしているのはほんの一部の人だ。そちらの学校でも多くの職員がまじめに守っている。それを処分をちらつかせて書かせたらどう感じると思いますか?逆効果になると思いませんか?」というと、「先生のいうことでよくわかりました。いい方には気を付けます。言葉足らずでした。」と言ったのでカチンときた。「言葉足らずではありません。余計なことを言ったんです。わかりますか?そもそも、石狩教育局がこのような指導をすることに対して校長はどう思うんですか?」というと、「いや、そういうふうにみんなで取り組もうというのが流れなのです。」という。まったく自分の頭で考えているとは思えない。思考停止だ。「校長先生、こうした取り組みは、逆にあなたたち教員を信用していないというメッセージになることに気づきませんか?百歩譲って道教委からこういう通知が来たら、言い方を考えたらどうですか?」「今度から気を付けます。」という。「私たちもこうした取り組みに対して道教委に厳重に抗議しますが、それに対してのそちらの学校での教員に対する言い方については厳重に抗議させていただきます。」「先生の言うことはよくわかりました。気をつけます」とこんな話になった。皆さんはどう思いますか?
ついでに。70㎞もの距離を通勤圏内としている道教委の基準。これが危ない。そして、あほみたいな過重労働は大きな交通事故の要因の一つになりうる。まず、教員を増やして解決してから言って欲しい。教員不足という言葉が飛び交う現状で現場の気持ちを逆なでするような取り組みは納得できない。