9月12日、道教委は「新しい高校づくりに関する指針」に代わる「これからの高校づくりに関する指針(素案)」を発表しました。「地域キャンパス校」を「地域連携特例校」と名称を改め、統合再編の要件を条件付ではありますが離島並の10人未満に引き下げています。私たちは道内179の自治体を訪問し、首長や教育長と懇談を重ねてきました。「地域から高校がなくなると、街の活力が失われる」など、高校の存在が地域に与える影響や、制服代の支給や交通費の支給、部活動に対する援助など、町をあげて高校存続のためのとりくみについて多々語られました。人数要件の一部緩和は、地域の子どもたち保護者をはじめ、ゆきとどいた教育を求める私たちの運動を一定受け止めたものですが、「素案」においても、1学年4~8学級を望ましい学級規模とすることには変更はなく、3学級以下の小規模校の可能な限り再編を進めるという基本方針は依然として固持されたままです。特色ある学校づくりの一環として進められてきたフィールド制について、総合学科や単位制への移行などを認めるなど、「加配なき特色づくり」の破綻も明らかになっています。私たちが再三求めている道独自の予算での35人以下学級についても、何ら述べられていません。「4~8学級を望ましい学校規模」などを掲げる「素案」の撤回・再考を強く求めるとともに、「現指針」や「素案」の問題点を明らかにし、すべての道民とともにゆきとどいた教育を求める運動をすすめていくことを改めて表明します。