我が家の裏には北海道の人が一番楽しみにしている?ギョウジャニンニク(アイヌ語ではプクサ)がうわっています。生えてきましたよ。ジンギスカンなんかに入れると最高ですね。
 さて、学校では入学式を終え、対面式だったり、最初の授業が始まりますね。オリエンテーション週間と言っても良いでしょうか。入学生の授業なんかに行くと、誰も喋らないあの空気は苦手です。みんな様子を伺っている感じです。やっぱり不安なんですよね。
 この最初の授業や担任の初顔合わせは、授業開きや学級開きという言葉があって、生徒さんと信頼関係を結ぶためにとても大事にしていた学校文化でした。しかし、近年、小中学校では全国学力テストの準備から始まりますし、高校だってスタデ○サポートなんていって最初から業者テストをやって始めることが横行しています。すると結果的に「点数や順位ばかり気にする生徒と先生」ができあがります。思いやりや優しさなんてことは横に置かれます。
 でも、こんな時代だからこそ授業開きは重要です。例えばみなさんが生徒だったなら次のどちらのタイプですか?
  ア.「この先生厳しそうだな。宿題忘れない様にしよう!」
  イ.「この先生楽しそうだな。なんかやる気が出てきたぞ」
 アのように思わせようとするのが、多くの学校で行われている現在の授業開きです。どんな態度で授業を受けなければならないか(教育用語で授業規律といいます)、どうなったら成績1で単位を落とすかという説明をしたりします。高校は中学とは心構えを変えましょう。意識を高くしましょう。という感じです。
 でもイの様に思ってもらう授業開きができたらどうでしょう。ボクはクイズ形式自己紹介(参考 最初の授業カタログ 仮説社 写真4)をしています(写真2)。生徒さんに予想してもらって、答え合わせ。その時に最高のグッズが「ピンポンブー」です(写真3)。当たったら鳴らすと雰囲気がより一層よくなります。ボクの持ってる絶対外さない話の半分はここに持ってきます。5回の骨折歴を全部状況説明するとか、水道が一個しかない家に住んでいた幼少時代はどうやって風呂に入っていたかとか、ボットン便所で冬に下から凍った山が迫ってきたらどうするか?などです。わからないでしょ。生徒は大爆笑してます。それから生徒さんにアンケートを書いてもらいます。すると「先生が面白そうで安心しました。」「理科は苦手なんですけど頑張ります」なんて書いてもらえます。
 そして1年間の授業が終わった時にはこんな感想をもらえます。
 『身の回りのものは全て原子からできている!この言葉を土台として始まった3年生の化学研究、最初の授業は道端先生の自己紹介で始まった。授業で2時間分も自己紹介できる人はなかなかいないぞと思いながら楽しく聞いていました。』
 最初がたのしいと生徒さんは最後まで覚えているものです。
 ギョウジャニンニクは食べ頃は一瞬です。だからこそ美味しい。授業開きもギョウジャニンニクの様にありたいものです。(4月11日)