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北海道の高校教育を : 公立高校・特別支援学校「2015配置計画」撤回を求める
投稿者: honbu 投稿日時: 2014-10-06 12:44:38 (1277 ヒット)

教育の機会均等、子どもの学習権を脅かす「配置計画」の撤回を求める 
〜「公立高等学校配置計画」(2015〜2017年度)、2015年度「公立特別支援学校配置計画」に対する声明〜

北海道教育委員会は9月2日、「公立高等学校配置計画」(2015〜2017年度)、2015年度「特別支援学校配置計画」を決定しました。2015年度に佐呂間高校の地域キャンパス校化、定時制課程では2016年度に釧路工業高校の学級減(電気科)、2017年度に2校(函館西、上磯)の各1学級減、共和高校、滝上高校、新得高校の募集停止など、6月に「高校配置計画案」が出されたあと「地元で学びたいと願う子供の切り捨てだ」「きめ細かな指導ができる小規模校を生かす考えが大切である」「町の過疎化にさらに拍車をかける」と多くの意見が住民からも相次いでいたにもかかわらず、それらが反映されることなく決定されたことに対し、高教組、道教組は「教育の機会均等、子どもの学習権を脅かす「配置計画」の撤回を求める」と抗議声明を行いました。

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2014年9月2日

教育の機会均等、子どもの学習権を脅かす「配置計画」の撤回を求める 

〜「公立高等学校配置計画」(2015〜2017年度)、2015年度「公立特別支援学校配置計画」に対する声明〜

北海道高等学校教職員組合連合会
全北海道教職員組合

1.「指針」にもとづく「配置計画」を撤回し、「子ども・学校の実態と保護者・地域の願いにもとづいた配置計画」の策定を
 北海道教育委員会(以下、道教委)は9月2日、「公立高等学校配置計画」(2015〜2017年度(以下、「高校配置計画」)と「公立特別支援学校配置計画」(2015年度(以下、「特別支援学校配置計画」)を決定した。2015年度に佐呂間高校の地域キャンパス校化(センター校は北見柏陽)、定時制課程では2016年度に釧路工業高校の学級減(電気科)、2017年度に2校(函館西、上磯)の各1学級減、共和高校、滝上高校、新得高校の募集停止、根室高校(5学級)と根室西高校(2学級)を募集停止し、6学級新設校(単位制)への再編、岩内高校への単位制導入、定時制課程では函館工業高校の学科再編による1学級減とする計画などが「配置計画案」のまま決定された。
 6月に「高校配置計画案」が出されたあと、募集停止案が示された自治体にて説明・意見交換会が行われたが、参加した住民から存続を強く求める声が相次いだ。「地元で学びたいと願う子供の切り捨てだ」「きめ細かな指導ができる小規模校を生かす考えが大切である」「町の過疎化にさらに拍車をかける」と多くの意見が同計画案を批判するものであった。また第2回地域別検討協議会でも、各地域で高校存続への不安の声が出されたが、結局「高校配置計画」に反映されることはなかった。
また、「特別支援学校配置計画」では小樽・雨竜・新篠津の各高等養護学校で1学級ずつの臨時応急増のほか、高等盲学校と札幌盲学校の統合が決定された。小樽高等支援学校は2年連続での臨時学級増、雨竜高等養護学校はようやく卒業する2012年度の臨時学級増の学年の翌年度に、臨時増を継続するという状況である。新篠津高等養護学校でも、新学科を立ち上げた翌年に臨時学級増というお粗末さである。本来、障害のある子どもの学習権を保障するためには、寄宿舎併置型の養護学校をニーズのある地域に開設することが必要である。
私たちはあらためて道教委に対し、「指針」にもとづく「配置計画」を撤回し、「子ども・学校の実態と保護者・地域の願いにもとづいた配置計画」の策定を求めるものである。


2.「指針」の見直しとともに、地域の意見を重視し、尊重した検討を求める
私たち高教組・道教組などによって組織する「ゆきとどいた教育をすすめる北海道連絡会」では、6月の「配置計画案」発表後、道内各自治体の首長、教育長などと懇談を実施、多くの自治体で「指針」見直しを求める声が聞かれた。「道教委は金がないから少人数学級はできないというが、それはおかしい。国の基準ではなく北海道の基準をつくるべき(留萌管内)」、「配置計画の策定は、地域や教員の声によく耳を傾け、納得して協力していただけるようにしなければならない(十勝管内)」、「配置計画は機械的すぎる。数が先行するのではなく、どういう教育をするのかという論議をすべき(留萌管内)」、「高校配置について、北海道の教育をどうしていきたいのか全く計画性が感じられない。道教委は制度のことばかり考えている(オホーツク管内)」、「今こそ少人数学級で一人ひとりを大切にする教育を行うべきで、つくられた土俵の中で『特色を出せ』と競争をあおる道教委はおかしい(オホーツク管内)」など厳しい意見が語られていた。また、7月に行われた第2回地域別検討協議会でも、現在の「指針」の下では、地域の学校を守れないという危機感が数多く表明された。
道教委はこの10年間で道立高校35校を統廃合した。現在、1学年3学級以下の小規模校は全207校のうち、その4割以上にあたる91校にのぼる。このまま「指針」にもとづいて「高校配置計画」がすすめば、地域の子どもの学習権を脅かしかねない。道教委は一律、機械的な判断ではなく、地域住民や保護者、子どもたちの声に耳を傾け、子どもたちの学習権を保障する教育政策をすすめるべきである。


3.小規模校や定時制から順次少人数学級を導入し、希望するすべての子どもに高校教育の保障を
地域にとって学校がなくなることは地域の未来を左右する重大な問題であり、厳しい経済状況にある保護者・生徒にとっても遠距離通学を強いられることは切実な問題である。今回募集停止が決定された滝上町からは、市街地から離れた集落にすんでいる子どもたちが、現在のダイヤでは公共の交通機関をつかって近隣の高校に通えない状況が報告されている。また、公共交通機関が通っていない集落に住んでいる多くの子どもたちが、保護者の送り迎えが必要になるとの状況も報告された。5年間の通学費補助期間が終了した場合、経済的な理由で高校へ通えない子もでてくる可能性もあるのではないかという懸念も表明された。
定時制高校においては、中学校時代に何らかの事情で十分に学べなかった子ども、全日制を中退せざるを得なかった子ども、発達障害の子どもなど様々なニーズに応じた教育を行っており、高校教育を受ける権利を保障する「最後の砦」となっている。
小規模校の利点は、生徒一人ひとりに目が行き届き、地域に根ざした学校教育を受けることができる点である。現に卒業生は充実した生活を送り、母校への誇りを持って社会へ巣立っている。生徒減の今だからこそ、地域における学校の存在と役割を重視し、小規模校を大切にする高校配置が必要である。そもそも、「指針」では「高校教育においては多様な学習ニーズに対応する教育活動を推進することが大切」と述べながら、教育学的な根拠のない1学年4〜8学級を「望ましい規模」と40人学級に固執し、「切磋琢磨」論による競争の教育でしか人間は向上できないという教育観そのものの転換が求められている。小規模校や定時制から順次少人数学級を導入することで、希望するすべての子どもに高校教育を保障し、地域の学校を守ることを求める。


4.特別支援教育は学級増ではなく、学校増設での根本的な対応を
毎年の配置計画を、特別支援学校中等部や中学校の特別支援学級の卒業予定者の数に合わせて募集定員を増減させていくという道教委のやり方では、半年先のことさえ確定的なことが分からず、将来どころか数年先を見通してどのような学校づくり・地域づくりをしていくべきか検討する余地が学校にはない。このような中で、現場で工夫を重ねる教職員や、各校で学んでいる子どもたちに矛盾のしわ寄せが押しつけられることになる。子どもたちの学習環境は、平常時に計画した教室使用計画を大きく変更しなければならないばかりか、教育課程編成そのものにも影響がでる。また、生活環境の悪化は、寄宿舎でのトイレ使用や入浴の際の不自由として現実のものとなっている。道教委は場当たり的な臨時学級増というやり方を改め、さらなる学校新設を積極的に行うとともに、既存校の定員を建設時や改修・増築時のものに戻すよう努力し、よりよい特別支援教育環境の整備に注力すべきである。


5.私たちは今後も道民の願い、現場の要求にもとづく運動を推進していく
高校配置や特別支援学校の増設の問題は、教育予算の充実と密接に関わる問題である。道教委は高校統廃合をつづけながら、スーパーグローバルハイスクール事業や難関大学を志望する高校1年生を対象にした学習合宿の実施など、教育予算を「学力向上」の名の下に特定の高校に集中的している。こうした手法は、教育委員会が本旨とすべき「教育の機会均等」の理念を自ら放棄するものと批判されても仕方ない。現在、わたしたちは、教育予算の増額、国の責任による少人数学級の前進、教職員定数増、教育費無償化などの前進を求める「教育全国署名」に全力でとりくんでおり、「ゆきとどいた教育」を求めるすべての道民とともに運動を進めている。同時に、地域住民や保護者、生徒、現場の教職員の要求から、「指針」による高校・特別支援学校配置計画の問題点を明らかにするとりくみを、今後さらに強めていくことをあらためて表明する。
                                    以 上

 

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